なんだろう、なんだろう 「自分」ってなんだろう

☆手がかりとする価値

  「主として自分自身に関すること」に関する内容である。この項目はすべての内容項目の基本となる。道徳的な問題について、~~であるべきだ、という場合、それは自分がそう考えるということだからである。

  また、「自分とは何か」ということは人間がずっと考えてきたテーマでもある。自己の確立が始まる小学校高学年は、このテーマを考えるにはふさわしい時期である。

☆子どもの実態

  省略

☆教材について

  よしたけけいすけの絵は繰り返し、「自分って、なんだろう」と問いかけている。問いかけは次の6つである。

 ①「自分」が自分のことを忘れてしまったらどうなるのだろうか。みんなが僕のことを忘れてしまったらどうなるのだろうか。

 ②成長して行くにつれて「自分」はどうなるのだろうか。今の「自分」と大人になったときの「自分」は同じなのだろうか。

 ③「自分」のことは自分だけで決められるのだろうか。

 ④「自分」のことを他の人に分かってもらうことはできるのだろうか。

 ⑤「自分」のことは自分がわかるのだろうか。「自分」のことを「外」から見ることができるのだろうか。

 ⑥「ぼくにはぼくがついている」ってどういう意味だろうか。どんなことがあっても「自分」には自分がついているのだろうか。自分のことをじゃまくさい、と思うときはないのだろうか。

 

この授業は、色々な角度から「自分」について考える出発点にしたい。

「ぼくはいったいなんやねん」(絵本、 佼成出版社)もあわせて読んだらどうだろうか。

☆子どもの活動

 導入 教科書の問いかけを子どもにしていく(全部でなくても良い)

  それまでの自分のことをすっかり忘れてしまったら君はどうする?などと問いかけていく。問いかけるのが大事なので、あまり答にはこだわらない。

 展開 各自にA3の紙を用意する

①自分の特徴、特に得意なことを中心に書き出す。できるだけ多く、20項目位を目標に書き出す。ポストイットに書いて紙に貼っていく。

    ②他の子どもの特徴(良い点)をポストイットに書いてその子どもの紙に貼り付けていく。5人を目標に特徴を書く。

    ③ポストイットを眺めて、一番自分らしい特徴を決め、それを15秒間の「自分のCM」にして発表する。なぜ、その特徴を選んだのか、その特徴をこれからどうしていきたいのか、等を考えながら、CMのストーリーを考える。

     ※発表は次の時間に行う。小道具(例えばサッカーボール、音楽)を使うなどしても良い。

 まとめ

  2回の授業で「自分」について考えたことをまとめる。

この指導案の展開の部分は、電通が社会貢献活動の一環として開発した教育プログラム「広告小学

校」の「自分探検CM」を参考にしています。くわしくは http://www.dentsu.co.jp/komainu/ を参照